前回に引き続き、武田邦彦について書いていこうと思います。
もう先生という敬称もつけません。
これまであまり詳しく調べてなかったのでわかりませんでしたが、ググってみると、この方に対する非難の声はけっこう多いんですね。
こことこことか。
調べていないのでわからないだけでした。
ただ、当然ながら一般の人には伝わっていません。
では、農と島のありんくりん さんのブログ、2017年3月11日の記事 から一部抜粋してみます。
本日で大震災と福島第1原発事故が、発生から6年目となります。
亡くなられた同胞の霊に手を合わせます。安らかにお眠りください。
なにを書いたらいいのかと思いあぐねていたところ、私も「被災者」の末席に連なる者として長きにわたって書いてきたこと、そしていまの思いと見事に重なる福島在住の林智裕氏の論考にめぐりあうことができました。
この私も震災からの1年間、ありとあらゆる罵声に包まれました。
下に転載させて頂きました林智裕氏の論考のタイトルは、「人殺しと呼ばれたことがありますか」ですが、私にもあります。
この悪質なデマの発信源の名を刻んでおきます。
「あと3年、2015年3月31日、日本に住めなくなる」「東北のものを食べたら死にます」と書いた武田邦彦。
「福島・郡山には人住めない。人が住める数値ではない」と書いた上杉隆。
「お待たせしました。福島の新生児の中から先天性的な異常を抱えて生まれてきました。スクープです」と書いた岩上安身。
「農家は毒をばら撒くテロリストだ」「殺意があったと解する」「貧乏人は福島の米を食って死ね」と書いた早川由紀夫。
「原発事故の拡大はもう止められない。このままでは大量死が出るが、うちの娘のサプリでなおる」と書いて、放射線専門家を訴訟した広瀬隆。
「福島はもう人が住めない。逃げる勇気を持て」と書いた雁屋哲。
「40万人がガンで死ぬ」と言ったクリストファー・バズビー。
ブログ主さまの怒りが伝わってきます。
ここに書かれた発言はどれも無責任で、悪意に満ち、でたらめなものばかりだと思います。
雁屋哲などは、美味しんぼの中で、被災地にいる人々は鼻血が止まらなくて大変なことになっているなどと大嘘を書いていましたが、当初、美味しんぼ「福島の真実」編完結後に受けると言っていた取材を受けずに逃亡したようです(パチンコ屋の倒産を応援するブログさま、2014年5月23日のエントリーより)。
美味しんぼについては同じ時期にこのブログでも記事を書いてまして、
「美味しんぼ」のプロパガンダがあまりにも酷すぎる
やっぱりデタラメだった「美味しんぼ」
で、やっぱりデタラメだった「美味しんぼ」 の方では、青山繁晴さんのニュース番組をぼやきくっくり さんから転載していたんですね。
その中で、青山さんのこんな発言がありました。
まずあの、視聴者の方に理解していただきたいのは、福島原子力災害が起きてから、いや、放射線障害の、問題については、学者の中でも、いろんな意見があって、まだ定説がないと、いうふうによく言いますよね。例えば著名なジャーナリストの田原総一朗さんも、それをくり返していらっしゃいますが、それは事実に反します。その、意見が、いっぱいあるのはもちろん他の分野でもそうであって、しかしこの、放射線被ばくの問題、あるいは放射線障害の問題でも、どんなに意見が違っても、ここは変わらないって点はあるんですよ。それは何かというとこの100です。つまり、100ミリシーベルトを最低でも浴びないと、人間の体に、影響は確認できない。言い方を変えると、100ミリを超えないと人間の体に放射線は、悪影響を及ぼさないであろうということは、これは、意見の違う学者は、専門家はいないんですよ」
村西利恵
「もう分かってることなんですね」
青山繁晴
「はい。それどうしてかというと、これはあの、賛成反対とか、嫌い好きの問題じゃなくて、この、例えば10とか、10ミリシーベルトとか1ミリシーベルトで起きた例が、1回もないので、それは他の意見を言いようがないわけですね。で、だからまず、この、100を超えるかどうかが基準になって、そして福島で言うと、1回、福島第1原発に行ったなんて人じゃなくて、住んでらっしゃった方で、一番多く被ばくされた方で、23ミリシーベルトから24ミリシーベルトぐらいの、ここ(図を示す)なんですね。で、じゃあ、その、もうこれで100よりはるかに少ないですから、そもそも住んでた方にもそういう影響は出ないし、これは国連科学委員会の報告書でもそうなってますし、ましてや1回、福島第1原発といえども、中に入っただけで鼻血が出るなんてことはあり得ないと。これはそこでも分かるんですが、もっと、掘り下げて言うとですね、じゃあ逆に、鼻血が出るような、放射線障害はあり得るのか。あり得ます。例えばチェルノブイリは未だに、起きた、事故が起きた時、ソ連だったこともあって、情報隠しが行われたんで全部はっきり分からないけど、おそらく鼻血を出しながら亡くなった、例えばウクライナの兵士がいる。いま話題のウクライナですが、当時はソ連の一部で、チェルノブイリ原発はウクライナにあります。で、僕はウクライナに行った時に、当時の陸軍の将軍から、そういう話を聞きました。謎の出血もあったし、たくさんの兵士が、わけも分からず死んでいったということを、聞きました。で、その、そういうことが起きるのはどういうレベルになった状態かというと、少なくとも、500ミリシーベルトは浴びないといけません」
ちょっと武田邦彦から脱線してしまいましたが(笑)、福島の放射能についての答えがズバリあるのではないでしょうか。
100ミリシーベルトを超えなければ、健康に問題なし。
当時、福島に住んでいた人の最大被爆数値が23~24ミリシーベルトだったということで、青山さんの言葉が正しいとすれば、福島に住んでいた人も放射能によって健康に悪影響を受けることはなかったということになります。
もちろん、ストレスで体調を崩されたりした方は大勢いらっしゃったでしょうが。
民主党、細野豪志が当時設定した安全基準が1ミリシーベルトでしたが、あまりにも無知で馬鹿げていたということです。
というか、自分でこの記事書いたのにすっかり忘れていたという。 (@Д@;
実は、青山繁晴さんと武田邦彦は、同じDHCテレビの「虎ノ門ニュース」に出演しているんですね。
曜日は違いますが(2018年1月時点で青山さんは月曜日、武田は隔週の金曜日)。
青山さんと武田の放射能についての発言は相容れませんので、少なくとも2人のうちのどちらかは放射能が健康に及ぼす被害について、とんでもないデタラメを言っていたということになります。
DHCテレビは、武田邦彦のようなペテン師を身内に抱えていては、原発事故のきちんとした検証など出来ないでしょう。
早めに斬り捨てた方がいいと思います。
農と島のありんくりんさんのブログ記事に戻りますが、原発事故後に自主避難された方にアンケートをとると、この武田邦彦(他に広瀬隆)に影響されて自主避難を決めた方が少なからずいらっしゃったようです。
記事の中では、ある方が「子どもを非難させないお前は人殺しだ」と言われ、遂には離婚し、当時生まれたばかりだった子どもと離れ離れになったと書かれてあります。
もし、正しい知識をマスコミが伝えていたなら、この悲劇は起こらなかったでしょう。
震災を苦に自殺した畜産農家の方がいらっしゃいましたが、この方も命を落とさずに済んだのでないでしょうか。
震災後、マスコミは原発だけを徹底的に悪者にしました。
たしかに東京電力には非常に大きな責任がありますが、当時明らかに稚拙な対応をした菅政権はほとんど非難されず、逆にマスコミは彼をまるで英雄のように祭り上げていました。
当時書かれたブログをいくつか読むと、「自民党政権なら、麻生政権だったなら、そもそも爆発事故を防げたに違いない」、そんな声がコメント欄に上がっていました。
その通りだと思っています。
青山繁晴さんのおっしゃったことが真実であるならば、被災地の人々はマスコミとそれに加担した武田邦彦らペテン師たちによって、原発事故の実被害よりはるかに大きい被害を受けたといえると思います。
自分もそうでしたが、人間は騙される生き物だということをあらためて痛感しました。
自分も、政治に関してはマスコミに騙されてきたし、自己啓発にも騙されたし、放射能の危険性についても騙されていました。
それにしても、2012年の時点で「2015年3月31日、日本には住めなくなる」と言いながら、2018年の1月に何も無かったかのように平然とテレビ出演している、こんなクズに多くの人が騙されて自主避難をし、被災地が甚大な風評被害を受けたかと思うと、怒りを通り越してもはや言葉がありません。
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